Young Americans/ヤング・アメリカンズ(1975.3.7発表)

soul music

「ダイアモンドの犬」の脱ロックの流れは急速に進んでいきます。

デヴィッド・ボウイは、1974年6月14日にスタートしたダイアモンド・ドッグズ・ツアーを7月に終了させると、フィリー・ソウルの聖地・フィラデルフィアのシグマ・サウンド・スタジオに入ります。

デヴィッド・ボウイはソウルの一流ミュージシャンを集め、新しいアルバムの制作に入ったのでした。

それが、デヴィッド・ボウイのアルバムの中でも特異なアルバムといえる「ヤング・アメリカンズ」です。

ボウイのアメリカへの挑戦を企図したアルバムで、元々「The Gouster(街の洒落た黒人男性)」という仮タイトルが振られたアルバムは、ずばり「Young Americans」とタイトルを変え、徹底的なソウル・サウンドの追求がなされたのです。

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収録曲とサウンド

Young Americans

Side-A

  1. Young Americans
  2. Win
  3. Fascination
  4. Right

Side-B

  1. Somebody Up There Likes Me
  2. Across The Universe
  3. Can You Hear Me
  4. Fame

デヴィッド・ボウイは「ヤング・アメリカンズ」のサウンドを「プラスティック・ソウル(まやかしのソウル)」と自虐的に称しているわけですが、このアルバムのために集められたソウル界でも一流のミュージシャンたちは、本格的なソウル・サウンドを作り上げています。

参加した主なミュージシャンは以下。

  • カルロス・アロマー(g)
  • ウィリー・ウィークス(b)
  • アンディー・ニューマーク(ds)
  • デヴィッド・サンボーン(sax)
  • マイク・ガーソン(p/k)
  • ルーサー・ヴァンドロス(cho)

いずれもビッグネームがそろっています。
この他にもアヴァ・チェリー(ボウイの当時の恋人であり、彼女のアルバムもプロデュースしている)の名前も参加ミュージシャンの中にありました。

このアルバムで特筆すべきはジョン・レノンとの共作曲「Fame」が収録されていることです。
デヴィッド・ボウイは「Fame」によって初の全米No.1シングルをものにしています。

ジョン・レノンとのセッションによってアルバムの構成が変更になってしまった

このアルバムのプロデュースは盟友トニー・ヴィスコンティですが、彼が関わっていない曲がアルバムに収まっています。

それが「Across The Universe」と「Fame」です。

既にアルバムは完成していたにも関わらず、デヴィッド・ボウイはこれらの曲を追加してしまいます。

「The Gouster」と「Young Americans」

「Across The Universe」と「Fame」が追加されたことによって、未発表となってしまったアルバムが「The Gouster」です。

構成は以下。

The Gouster

Side-A

  1. John, I’m Only Dancing (Again)
  2. Somebody Up There Likes Me
  3. It’s Gonna Be Me

Side-B

  1. Who Can I Be Now?
  2. Can You Hear Me
  3. Young Americans
  4. Right

アルバム「Young Americans」におさめられなかった「Who Can I Be Now?」「It’s Gonna Be Me」はどちらも素晴らしい曲です。

「John, I’m Only Dancing (Again)」も含めて、アルバム「The Gouster」の方がアルバムの完成度は高いかもしれません。

しかし、アルバムとしての完成度を犠牲にしたとしても「Fame」をアルバム「Young Americans」に収録したことが、一つのエポックを作りました。

このアルバムはブルーアイド・ソウルの先駆けとなって、後に数々のミュージシャンが続いていくことになります。

それは「Fame」の全米No.1ヒットと無縁では無いはずです。

デヴィッド・ボウイがこのアルバムで成し遂げた功績は音楽史に燦然と輝いています。

© backstar.blue

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